インタビュー記事

安心につながらない防犯システムの現状

原さんが防犯デザイナーという仕事を始めたきっかけは?

本屋

私は、中学生の頃から建築に興味があり、親が実家を新築する際のデザインを子供ながら本屋で調べていた記憶があります。
その際、知ったのが建築家の安藤忠雄さんです。
今でも強い影響はありますが、建築デザインにますます興味を持ち、高校卒業後、建築デザインの専門学校に進みました。
就職は、建築デザイン会社で都市開発の整備のための図面設計を約5年経験。その後、会社の都合もあり、不動産を専門にするシステム会社に転職。不動産会社に対して、当時はまだ業界では出ていなかった「敷金礼金ゼロ」のシステム導入経験を積みました。このシステムの最大の売りは「居住者に居住権が発生しない仕組み」でした。その際、オーナーが自分自身で防犯のための鍵を管理する必要が出てきます。その結果、私自身、鍵の勉強する時間が増え、セキュリティ会社の知り合いも増えました。
ただ、そのシステム会社は業績が悪く、会社が継続出来なくなったため、私は防犯セキュリティのソフト会社の営業職に転職しました。この時の経験が防犯デザイナーという仕事を始めるきっかけになっています。現在は、ソフト会社に転職する前に、約1年間学んだ防犯のための犯罪心理学、節税のためのコンサルティング手法も活かし、ソフト会社のお客様を譲り受ける形で、自分自身の会社「aqua」を立ち上げ、活動しています。
私自身、独立したのは、会社の事情もありますが、建築業界におけるセキュリティの不合理な仕組みを何とかしたかったからです。
それは意外に思われるかもしれませんが、「高い上、安心につながらない現実(=不合理なしくみ)」です。

防犯セキュリティを入れても安心につながらないんですか?

プロモーション目的の防犯セキュリティが多すぎる

どのマンションでも、資産価値を高めるためにセキュリティは導入するんですが、導入することが目的になっていて、 安心や防犯という本来の目的・意識が足りないと思います。
最近はマンションの理事会で

マンションの理事会で意見交換

といった意見交換をさせて頂くことが増えました。
 防犯や安心を考えると、「証拠に残ること」がまず大切です。犯罪が発生してしまった場合、行政(警察)もカメラによる証拠がないから動けないからです。私の経験上、標準で付与されている防犯カメラの8割から9割は証拠を残す上で役に立たないという印象があります。
 私自身、独立して、最初のコンサルティングは防犯カメラの数を減らす事でした。まず、意味のないカメラから減らすことから始めることも大切だと思います。また、住人側もセキュリティ会社との役割分担を考えることも必要です。犯罪者からすると、「5分で警備員がかけつけます」という文句は「5分以内で窃盗に入れば捕まらない」という捉えられ方をされてしまうんです。
防犯カメラ
 セキュリティ会社によるボディーガードの機能は必要ですが、怪我(事故)などが発生しないよう「どのようにすれば、犯罪が起きないか?ガラスに防犯フィルムを貼ったり、防犯ライト設置など自分でできることはないか?」「(万が一事故が発生した場合でも)警察にも協力してもらえるよう本当に役立つカメラの位置をどうするか?」ということを、我々1人1人が考えていかないといけない時代ではないでしょうか。
 私としてはセキュリティ会社や警察などの役割分担を真剣に考えながら、個人、法人問わず、低コストで効果が高い防犯提案を行うことを通じて、セキュリティについての 現状と問題意識を喚起することが大切だと考えています。

ありがとうございます。

「防犯デザイナー」という仕事で他に大切なことを教えて頂けますか?

セキュリティシステム導入後の過ごしやすさも考えた提案

初めて、マンションのセキュリティ導入にあたり、ご縁を頂いたお客様(理事会の皆様)との思い出は忘れられないですね。
元々はデザイン専門でしたから、初めての工事現場ということで新鮮でした。「マンションの外壁に合った色でセキュリティ装置の配管材を塗って欲しい」 「設置するだけでなく、設置後の過ごしやすさも考えて、機器を選んで欲しい」 などの要望を受けながら、工事現場の方と一緒になって、セキュリティを導入しようとしたのですが、理事会の皆様のご要望をうまく反映できず、お叱りを頂きながら、進めた記憶があります。

住人の安心を考えると機能だけでは不十分。デザインも含めて防犯。資産価値の向上

ということに気づかされた瞬間でした。この時のお客様には今でも感謝しています。
最近では、防犯について、マンションの理事会の皆様とご相談に乗らせて頂く際は「住人1人1人がポーチの前の通路を掃除するだけで会話が生まれます。結果、人の目が入り、防犯に繋がりますから、実践してみたらいかがでしょうか」「コストと効果を考えると、マンションではなく、 地域単位で防犯カメラを数個つけた方が効果的です。行政にも話をしていきましょう」といった形で、デザイン面だけでなく、本当に住人の方の過ごしやすさを考えた提案や意見交換をさせて頂いています。
住人の方の安心を考えると出来ることは沢山あると思います。発想の枠を超え、何が大切かを今後もご提案させて頂きたいと思っています。

今後の目標や夢

安心に関わる個人・法人にとってのタウンページになる

 株式会社aquaの「aqua」には〝どんな時代でも声をかけてもらえるような人の心に浸透している”という想いを込めています。
防犯カメラマーク
aqua を中心に「安心」に関してはなんでも提供でき、様々な個人・法人に協力して頂けること(=タウンページ)が目標です。 今後、単身高年齢者世帯も増え、不安を感じる方も増えていく時代になるかと思います。防犯カメラに関しては、そこまで難しい知識も必要ありません。地域にある電気ショップ様などにも防犯のノウハウや情報を提供し、協力しながら、より多くの不安を感じている方に〝安心”を提供できるようにしていきたいと考えています。
 人間1人が安心に提供できる費用は限られています。時代の変化にも対応しながら、「安心・最適・低コスト」を念頭に今後も活動して参ります。

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